このページでは、災害時の各種保険について知っておきたい内容をご紹介しています。
東北・関東大震災での事例を紹介しながら、このような大規模災害が発生した際に、心配となる点について
ご紹介しておきますので、保険に未加入の方やこれから加入を考えている方、または既に加入されている方
など通常使用することのない保険の補償について予め知っておきましょう。
大規模災害時の各種保険について
○生命保険や医療保険について
特に通常の規約に記載されている支払い事由に該当する場合は、災害時でも支払いを受ける事ができます。
また、東北・関東大震災のように大規模災害によって被災した場合、そもそも保険会社への連絡すらままならない
状況になる事もあるかと思いますが、保険証券がなくても保険は有効とされています。
また、請求事由が発生した期間が保険期間内であれば、普通は事由発生後から3年間は請求できることに
なっています
そのため、保険に加入しているなら被災した場合は、多少遅くなったとしても、
保険会社へ必ず連絡をして、自ら、請求手続きを 行うようにしましょう。
但し、注意したい点もあります。
それは、災害と名のつく保険のについてです。例えば災害死亡保険など。
この種の災害保険約款には想定以上の大規模災害時には、保険料を削減または支払わない場合があると
明記されています
上記の場合に該当してしまった場合は、残念ながら保険料が減額あるいは
最悪支払ってもらえないケースも発生します。
そのため、”災害”と名のつく保険に加入する際には、この点は加入時にも十分確認しておきましょう。
(ちなみに東北・関東大震災時には、各保険会社とも保険料を減額、あるいは支払わないといったことは
ありませんでした。)
○地震保険について
地震保険は、「全損(100%※)」「半損(50%※)」「一部損(5%※)」の3区分に分かれて
支払われる仕組みとなっています。
また、元々、巨大地震で大規模災害が発生した事を想定して設定されているため、地震による被害といっても
軽微な被害は補償の対象外となりますし、骨董品、美術品、宝石などの貴重品(いわゆる贅沢品)は補償されません
軽微な被害の例
地震により、食器棚から炊飯器が落ちて壊れた。
食器棚が倒れて、しまってあったお皿が割れた。
家財の場合、家財全体の時価に対して10%以上の損害がなければ認めてもらう事はできません。
もちろん、被害総額が10%以上なら補償される可能性がありますので、詳しくは各保険会社に確認してみましょう
※()内のパーセンテージの数値は加入している保険金額に対する割合
例) 5000万円の地震保険なら
100% → 5000万円
50% → 2500万円
5% → 25万円 となります。
○火災保険について
火災保険は、火災が発生した際の損害を補償する保険で、火災だけでなく、落雷や水害、地震、台風、雪害なども
組み合わせたものが最近の主流になっています。
また、火災保険では、建物と家財別に設定があるので、それぞれに保険をかける必要があります。
建物とは、以下のものをさします
外壁や柱、梁、屋根を備えている建物のこと。不動産とよばれるものです。
詳細は保険締結時に確認しておきましょう。
家財とは以下のものをさします
家具・調度・衣類など生活するためにひつようなもの、動産ともいう。
こちらも一戸建てやマンションなどでは少し違いが出てくる事もあるので、最初によく確認しておきましょう。
例えば、一戸建てならエアコンは建物に含まれるものとされますが、マンションなど賃貸では家財とされます。
火災保険は、現在では、その他災害とセットで加入する事が多く、家にかける生命保険のような
イメージになりますので加入する際は、よく内容を確認しておくようにしましょう。
ちなみに、地震で発生した火災は、火災保険では補償されず、地震保険で補償される事になります